9月1日の誕生花 【紅葉葵/もみじあおい】 花言葉:高貴 ギラギラした残暑にもめげず、真紅の花弁を広げ、涼しげに立つ姿で風の向くままに揺れていると、なにか高貴な人が堂々と構えているような品位を感じさせてくれるのです。周りの植物がみな家来のようにかしづいてしまいます。紅蜀葵(こうしょっき)とも呼ばれます。 |
9月2日の誕生花 【宮城野萩/みやぎのはぎ】 花言葉:思案 箱根特有の萩だったようです。広い広い日本庭園に優雅に咲き誇る萩と違って、山地に他の植物とまぎれて繁っていると、垂れ下がった枝枝のひとつひとつが思案顔。白い花と紅の花との共演です。 |
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9月3日の誕生花 【浜木綿/はまゆ】 花言葉:おおらかな時間 万葉の時代から親しまれ、木綿(ゆう)というのは、コウゾの樹皮を細く裂いて作る布地の事。超古代より神事に欠かせないものでありました。白く垂れ下がる花姿が、このユウに似ていると、本居宣長が言っています。浜辺の舞姫。かぐわしい香りも印象的です。 |
9月4日の誕生花 【晒菜升麻/さらしなしょうま】 花言葉:清々しい気 白く長いブラシのような花の穂を立てているのがよく目立ちます。水にさらす菜っ葉というので、この名があります。若い芽や葉は、昔から山菜として大事にされて来たのです。しかも根は生薬として解毒、解熱などに効き目があるようです。虎の尾よりも大きな花振りは、木陰に映えて、早くも秋の気配を感じさせてくれるのです。 |
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9月5日の誕生花 【鳳仙花/ほうせんか】 花言葉:陽気 紅やぴんく、白など、鮮やかに鳳凰と言う伝説の鳥に似ているのでこの名がつけられました。この花とかたばみの葉とをもみ合わせると、爪を紅色に染める自然のマニキュアになります。また、実は熟すと弾け飛ぶので、子供達の遊び相手にされているのです。 |
9月6日の誕生花 【高野槙/こうやまき】 花言葉:奥床しさ 日本の、いや世界の平和のシンボルとして御誕辰あそばされた秋篠宮悠仁親王殿下のお印がこれ。日本特産種で、大木となれば40mを越える高さになります。数ある庭木の中でも別格扱いで、高価なのに競い合って庭に植えた時代もあって、今も尚、憧れの庭木とされています。花は春に咲き、実である球果は翌年の秋に成熟するといういかにも奥床しい木なのです。 |
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9月7日の誕生花 【見ばや/みせばや】 花言葉:愛嬌 花の名前?この美しさを誰に見せてあげようか?という意味のことばがそのまま名前になりました。ピンク色の星形が細かく沢山寄り添って、本当に可愛い。思わず微笑む優しさ。冬になると紅葉する厚ぼったい葉が、花と好対照。愛らしさいっぱいの花姿です。 |
9月8日の誕生花 【藤袴/ふじばかま】 花言葉:優しい思い出 秋の七草。遥か古代から愛用されてきた香草。乾燥させると強く香るので、衣装や毛髪につけたり、湯に入れたりと、香しいかおりを楽しんできた日本人の歴史の隠されたヒーローなのです。野生がずいぶん減ってしまったものの、好んで栽培する人が増えているとか。風が少しある日に藤袴の畑に入ると、えも言われぬ香りに包まれてうっとり。虜になってなかなか出られなくなってしまいますよ。 |
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9月9日の誕生花 【菊/きく】 花言葉:吉祥 五節句の最後を飾る重陽。菊の節句とも言われています。旧暦からすると菊の盛り。現代は残暑の中というわけですが、陽数の極である9が重なるとてもおめでたい日。邪気を祓い、長寿を願って、菊酒を飲み交わしたり、菊の露を含ませた綿で体を清めたり、昔から様々な習慣がありました。 |
9月10日の誕生花 【彼岸花/ひがんばな】 花言葉:情熱 曼珠沙華とも言いますね。田の畦などに群生していれば、炎のような美しさ。白や黄色もあるのですが、赤花に比べてほとんど話題にもなりません。葉もないのにいきなり赤い花が咲くので、ちょっと驚きです。炎暑の夏の最後を彩っているのでしょうか。 |
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9月11日の誕生花 【酔芙蓉/すいふよう】 花言葉:酔生夢死 酔芙蓉 白雨たばしる中に酔う(水原秋桜子)朝に開いて夕方にはしぼむ一日花。八重咲きの白い花が夕方になるとお酒を飲んだようにほんのりとした紅色になるのです。さらに花を閉じる時には、恥ずかしそうにはっきりとした紅色に変わります。誠に妖艶な花です。富山の有名なおわら盆踊りの時期には、町中この花で溢れているのです。 |
9月12日の誕生花 【曙草/あけぼのそう】 花言葉:つぶらな瞳 茜色の花なのかと思う名前ですが、花の中に曙色はなく、散りばめられた細かい点の繊細な模様に心奪われる美しさがあります。花心に細やかな斑のある花は多いのですが、花弁の先端に斑点を持つという珍しさ。しかも紫黒色の気品溢れた点々なのです。 |
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9月13日の誕生花 【姫紫苑/ひめしおん】 花言葉:細やかな心 白い小粒の花振りは、野菊の仲間と言われてもちょっとピンと来ませんね。普通に生えている姫女苑とは違うのです。細やかで繊細華麗な花振りは、五衣の装束紋様のよう。律儀に並んでいる花姿にはついうっとり見とれてしまうのです。小さな小さなお姫様。 |
9月14日の誕生花 【芙蓉/ふよう】 花言葉:瑞々しい心 枝振りの 日ごとに変わる芙蓉かな(芭蕉)盛夏から残暑へ、どんなに暑くとも芙蓉は元気。9月に入る頃には、一日花が咲き始めます。切り花にするとすぐしおれてしまうのに、庭に居れば驚くべき生命力。白と紅とが両方揃えば、この上ない美しさ。残暑もどこかへ吹き飛んでしまいます。 |
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9月15日の誕生花 【葛/くず】 花言葉:芯の強さ 絡んでしまったあやとりのように、地面を這う茎を辿って根を見つけ、深く掘り出すと驚くべき程の大きさ。叩いてほぐし、水の中でもむと、底に白い粉が沈んできます。それを何回もさらせば、上質な葛粉に。上品で香しい葛湯、葛きりなどのえも言われぬ床しさは、この大変な作業から生まれる幸福。手をかける楽しさは、日本ならではの味わいでしょう。 |
9月16日の誕生花 【秋桜/コスモス】 花言葉:真心 メキシコ生まれ。宇宙の事をコスモスと言いますね。ギリシャ語で美しい秩序という意味だそうです。花弁が整然と並ぶこの花の名の由来です。か弱そうなのに、台風が通った後倒れても再び茎から根を出して立ち上げる強靭さを持っているのです。 |
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9月17日の誕生花 【山毛欅/ぶな】 花言葉:本物の幸 散々邪魔者扱いされて、木へんに無という漢字を当てられてしまったブナは、実は森の王者。杉みたいに用材には不向きであるけれど、水を溜め山気を放出し、動植物を育む母なる木なのです。近頃ようやくその大切さがわかりはじめて、ブナ林を守る事が即自然を守る事になることがいよいよ明らかになって来ています。ご存知でしょうか。小さいけれどブナの実の美味しさ、香ばしさを。生で食べられるんですよ。もちろん熊の越冬食料にもなります。 |
9月18日の誕生花 【栗/くり】 花言葉:豊かな愛 初夏に咲く花は、湿潤な気候に爽やかさを吹き込んでくれます。青々とした緑に繁ったその後は、例の痛い棘付きのイガが。よく見ると確かに痛そうだけれど、瑞々しい鮮緑色の球体は捨てがたい美しさが。植物というのは不思議なもの。あんなに美味しい栗の実を育むイガがあれほど痛いとは。自然に割れて溢れ落ちるのを待っていた方がいいかも。 |
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9月19日の誕生花 【水引/みずひき】 花言葉:慶事 金水引、銀水引とあって、上から見ると赤く下から見ると白く見える花を、紅白の水引きに見立てたのが金水引。水引草とも言い、細い紐のような花です。どちらかといえば庭の片隅の木陰が好き。縁起の良い名前を貰った割には地味な存在です。秋らしい草でもあるので、虫の宿りにはぴったり。 |
9月20日の誕生花 【金木犀/きんもくせい】 花言葉:固い約束 この花の香りの高さを知らぬ人は少なくなりました。お彼岸の頃、どこからともなく漂う馥郁たる匂い。秋の訪れをしみじみと感じさせてくれます。咲き終わって散ってしまえば、木の下は黄金色に。雨に散らされる頃になれば、秋も本格的になっていきます。 |
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9月21日の誕生花 【無花果/イチジク】 花言葉:裕福 毎日ひとつ熟すから一熟?なんていう親父ギャグもあり、花が見えないのに実がなるからと当てられた感じも面白いですね。近年料理によく用いられるようになって大人気。生でももちろん美味しいので、店頭に揃えられる時期も長くなりました。 |
9月22日の誕生花 【秋明菊/しゅうめいぎく】 花言葉:円満 京都の貴船山に多いので、貴船菊という高貴な別名もあります。園芸種はたくさんあって、秋の庭を飾る小草として万人に愛されています。花のシンプルさもさることながら、茎の優美さに惹かれる人も多いのです。シュッとした高雅な姿が特別扱いされるのでしょうか。秋牡丹という華麗な別名も持っています。 |
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9月23日の誕生花 【銀木犀/ぎんもくせい】 花言葉:変わらぬ魅力 金木犀はあんなに人気者になったのに、同じ仲間で白い花をつけるこちらを知る人はごく少数。不公平は人の世だけではありません。少し遅れて咲くこちらのほうが、わずかに品格が上と思える良い香り。ごわついた葉とは対称的に、柔らかい乳白色の花です。 |
9月24日の誕生花 【白粉花/おしろいばな】 花言葉:内気 小さいのに右に左によく伸びて、生命力溢れた草木です。ひとつひとつの花がしっかりとしていて、緑の中に開くつぶらな瞳のよう。おしろいをつける遊びが、子供達には伝えられています。少し早めの夕方、甘い香りと共に咲き、翌朝まで続いて咲くので、夕化粧という粋な名前ももらいました。 |
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9月25日の誕生花 【嫁菜/よめな】 花言葉:柔軟 春の若芽を摘んで作る嫁菜飯。おひたし、胡麻あえなど、地味ではあるけれどほんのり美味しく日本人に生まれた嬉しさを、優れた香りと共に感じさせてくれるのです。花が咲くのが秋。関西に多く、そっくりな関東嫁菜は、東日本に多いのです。秋咲きの花姿は小菊のよう。とても爽やかです。 |
9月26日の誕生花 【緋衣草/サルビア】 花言葉:全て良し なかなかこんなに真っ赤な花はありません。しかも全部赤いなんて。中心の長い花弁を引きちぎると、根本の甘い露を吸うことができます。蜜蜂の苦労がほんの少しわかるのです。 |
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9月27日の誕生花 【秋桜(桃)/コスモス】 花言葉:華やぎ 広い広いお花畑に見事に咲き揃ったコスモス。ゆらりはらりと秋風につられ、踊るように見える姿は、ピンク色が一番。秋空に映えて、時の移ろいを深く感じさせてくれます。 |
9月28日の誕生花 【トルコ桔梗/トルコキキョウ】 花言葉:優美 普通の桔梗すら大人気なのに、この園芸種の桔梗は本当に人気者。交配を続けて作り上げた人々の自慢顔が思い浮かぶ程です。しなやかな枝枝の合間に、そりかえった花弁を誇らしげに讃え、人目を引き続けてくれるのです。おしゃれそのもの。 |
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9月29日の誕生花 【月下美人/げっかびじん)】 花言葉:白き神秘 夜中に、しかも満月か新月に咲く、こんなに美しい不思議な大輪が、この世にあるのでしょうか。寝るのを忘れて待たないと見る事もできません。何者にも染まらないような純白なのに、うっとり見とれる人々の心を染め抜いて、忘れられない思い出をくれるのです。 |
9月30日の誕生花 【秋薔薇/あきそうび】 花言葉:忍耐 栽培方法で花期をずらす2期咲き、4期咲きは、数は乏しいけれど秋にも心持ち小さな花を咲かす事ができるのです。初夏の薔薇はいかにも薔薇らしい。秋のそれはちょっと不思議なくらい神秘的。弱々しき華麗さが人々の心を捕えてしまうのでしょう。 |